2012年11月30日金曜日

11/30 かまいしお茶っこ寄席~スタッフ便り

岩手県釜石市にて実施している『かまいしお茶っこ寄席』。アットマークリアスNPOサポートセンターに協力して、11月8日・9日、11月14日に続き3回目となる今回は、大槌町の仮設住宅に伺いました。沿岸部は雪はないものの、朝からグッと冷え込み、冬らしくなっていました。

今回の出演者は、六華亭遊花さん(落語)と、えり奈さん(津軽三味線)。
お二人とも東北のご出身です。

この日は午前・午後と2か所で公演を行いましたが、大入り!とスタッフも驚くほど、どちらの回ともたくさんの方が来てくださいました。
まずは、キュウリのお漬物などをつまみながら、六華亭遊花さんも一緒にお茶っこです。久しぶりと声をかけあいながら、同じテーブルについた人どうしでわいわいとお話がすすみます。こうして集まって、みんなの顔を見ながら話をする時間はとても大切だと感じました。


いよいよ演目が始まると、一瞬で会場の雰囲気が変わります。
六華亭遊花さんは東北弁で落語をなさるのですが、ご出身が遠野ということで親近感も沸いて、皆さん大喜び。地元ならではのネタもあり、うんうんと皆さん大きく頷きながら終始声をあげて笑いっぱなしでした。

えり奈さんの津軽三味線では、時代を追いながらの曲構成で、じょんから節も時代によって随分と曲調が違うのだと知りました。津軽三味線の歴史を織り交ぜながらのお話を「へえ~」と感心しながら笑顔で聞いていた皆さんですが、えり奈さんが静かに目を閉じ演奏を始めると、魂をこめて鳴らすその力強く響く音に、涙をぬぐいながら聞き入っていました。

 


仮設住宅も、世帯数が多い地区から数軒しかないところまで、規模は様々です。まだまだ先の見えない不安を持った方もたくさんいらっしゃいます。それでも、こうしてみんなで集まって、笑いあえる時間を大切に。そうした場づくりのために、芸団協が協力できることを考えてゆきます。
遊花さん、えり奈さん、アットマークリアスNPOサポートセンターの皆様、ご協力くださった公益社団法人落語芸術協会・仙台事務所の白津さん、ありがとうございました!

余談ですが、昼食は近くの復興商店街にあるお店『ミカドン』さんでいただきました。お店に入るとカウンターが…と思いきや、これは屋台!?
このお店も津波ですべてを失い、それでもご夫婦で力を合わせて屋台という形でお店を再開したのだそうです。この商店街での営業が始まってからも、屋台を作ってくれた方々をはじめ協力してくださった皆さんへの感謝を忘れないためにもと、店内にそのまま屋台を入れてしまったのだとか。ここまで一緒に頑張ってきたこの屋台が、家族のように愛おしいと仰っていました。美味しいお食事、ごちそうさまでした。


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