取り壊し寸前だった建物だったようですが、震災を受け、手を入れて沿岸部で被災された方々の住居として提供されています。
到着した時には、すでに30名ほどのみなさんが、遠野まごころネットさんによるお茶っこタイムでくつろいでいらっしゃいました。まごころネットのボランティアスタッフの方々の自己紹介では、全国から学生や若者がそれぞれの想いを持って参加されていることがわかります。続いて、釜石、大槌などから避難されている方々が、自己紹介をされ、お一人お一人の思いが刺さるように伝わってきました。
アットホームな会場での鏡味味千代さんの太神楽は、息づかいも聞こえるほど。目の前で繰り広げられる実演に、会場全体が一つになって見惚れていました。体験コーナーには小学生の男の子2人が参加、ぜひ弟子入りさせてくださいと味千代さんにお願いする子も出る始末。日本伝統の技を存分に楽しんでいただきました。
続いては川野目亭南天さん。地元遠野の出身で、東北弁講座では、スタートから会場が笑いで満ち溢れました。子どもたちにもわかりやすいネタの落語で、「おもしろいね」ってつぶやく小学校低学年の男の子も。大人も子どもも皆大いに楽しんでくださいました。
どちらの会場も、太神楽の妙技と東北弁の落語に大変喜んでいただきました。「震災後こんなに笑ったの初めてだわ~」だとおっしゃる方、「太神楽って初めて見たけど、すんごいもんだねぇ」と驚く方、会場の皆様の笑顔を見て、ひとときでも皆様に存分に楽しんでいただけたことが実感できました。
また、両方の会場で印象に残ったのは、やはり被災された方を支援するボランティアの方たちの想いや目配り、寄り添う心づかいでした。今回はボランティアの方々にも楽しんでいただくことができましたので、この点も大変良かったと思います。また、会場の皆様の嬉しそうな表情を見て、震災復興に文化芸術を!という本事業の目指すところについて、体感していただけたのではないかとも思います。
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